ミュージックステーション(2021-05-31)【金曲32】最優秀原住民族歌手
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今年の台湾のレコード大賞、第32回ゴールデン・メロディ・アワードの授賞式は、6月26日に行われる予定ですが、最近台湾での新型コロナウイルスの感染状況が深刻化していることにより、ゴールデン・メロディ・アワードの主催機関、文化部は5月26日、授賞式の開催を延期すると発表しました。このコーナーでは引き続き、今年のゴールデン・メロディ・アワードで注目されている部門のノミネート者と作品をご紹介したいと思います。
今週は、台湾の先住民族、つまり原住民族部門の最優秀シンガー賞にノミネートされた歌手をご紹介いたします。
1. 達卡鬧(Dakanow/ダカナオ)/「流浪的Naluwan」(放浪のナルワン)
1965年、台湾の最南端、屏東県出身のパイワン族とルカイ族のハーフ。彼は、社会運動歌手の先駆けと言われています。原住民族であることに強い自覚を持ち、社会的弱者に寄り添い、それに対して使命感を抱いています。ダカナオの音楽は、人生を記録するものだけではなく、社会の不条理に抗う武器でもあると言えます。
2. 桑布伊(Sangpuy/サンプイ)/「創世紀muparvuwa’i kani intrav i rukup」(創世紀)
今年のゴールデン・メロディ・アワードで、なんと最多の8部門にノミネートされ、有力な受賞候補と言われる男性歌手。1977年、台湾南東部、台東県出身のプユマ族人です。サンプイは子供のときから、兄やおじさんについて、部族の文化を習っているため、同世代の若者と比べて、比較的プユマ族語をしゃべることができ、部族の伝統文化と歴史の大切さを認識しています。
プユマ族には文字はありませんので、部族の歴史は、主に歌を通して受け継がれています。サンプイも歌で部族の文化と歴史を伝承しようとしています。
3. 姚宇謙(Lowking/ローキング)/「誰在那」(そこにいるのは誰?)
タロコ族と漢民族のハーフの男性シンガーソングライター。ローキングは中学に進学するとき、はじめて両親からタロコ族の血をひいていることを知らされました。彼は最初、原住民族であることを認めたくありませんでしたが、中学の頃にタロコ族語と部族のことについて勉強、そして大学のときに原住民族関係の部活に参加したことで、次第に自身の出自に誇りを持つようになりました。
4. 馬暁安/「早安! mziboq su!」(おはよう!)
台湾北部、桃園市の山、拉拉山出身のタイヤル族の女性シンガーソングライター。本業は小学校の教師です。きれいな歌声を持つことで、レコード会社にスカウトされ、去年12月に、ファーストアルバムをリリースしました。
馬暁安の歌は、山の上にある、部族での生活を描くものが多く、都会で暮らすようになったあとに感じた、部族が彼女に与えた影響をも描いています。
5. žž瑋琪/「vuvu的一天」(vuvuの一日)
台北市で生まれ育ったパイワン族女性歌手。žž瑋琪のデビューは、2020年のゴールデン・メロディ・アワードで、8つの部門にノミネートされた人気原住民族歌手、阿爆(アーバオ)と深く関係しています。
žž瑋琪は2015年、アーバオが主催した原住民族の録音計画に参加したことでアーバオと知り合い、そして2018年に参加した原住民族の音楽フェスティバルでは、指導役であるアーバオの元で歌の創作を習いました。žž瑋琪の歌声にアーバオは大絶賛、そしてもっと創作するようにとžž瑋琪を励まし、最終的にはžž瑋琪のファーストアルバムのリリースに大きく協力しました。そのため、žž瑋琪は、アーバオが見出した宝、と言われています。
(編集:曾輿婷/王淑卿)
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